半導体用語としてよく使われる語を簡潔に表現して「半導体用語辞書」としました。
(ABC順、50音順に並べています)
450mmウェハ AFM ASIC ASSP BBレシオ BGA BiCMOS BIST CCD CMOS CMOS LSI ConFab CSP CVD CZ法 DFM DFT DRAM DSP ES EUV Extension FinFET FPGA FZ法 G450C Gate Stack HDL HKMG IDM IGBT IGZO IMEC IPA IPA乾燥 IPプロバイダ ISSCC ITRI
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JASVA JEITA KAIST LED Mixed Signal LSI MOS FET MRAM NMOS N型基板 N型半導体 OSAT PMOS Porous Low-k PRAM P型基板 P型半導体 RCA洗浄 RTL SEAJ SELETE SEMI SiP SOI SPC SRAM SSIS STI SUNY-CNSE TAT TDDB TSV Vth WSTS
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アクセプタ 後工程 アライメント アルファ線ソフトエラー アルミスライド 移動度 インゴット インターポーザ インプラ ウォータマーク 液浸ステッパ エッチング エレクトロマイグレーション 化合物半導体 価電子帯 禁止帯 組立工程 クラック グラフェン(Graphene) クリーンルーム 形式的論理検証 ゲート 結晶軸 検証 再結合 酸化膜 システムLSI 出荷検査 純水 シリコン 信頼性試験 真理値表 ステッパ ステルスダイシング ストレスマイグレーション スピントロニクス素子 正孔 静電破壊 成膜 絶縁体 洗浄 ソース
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ダイシング ダイボンド タイミングチャート 単結晶 超純水 テスト 伝導帯 導体 ドーピング剤 ドナー ドレイン トレンチ トンネル電流 ナノインプリント バスタブカーブ バックグラインド パッケージ 半導体 ヒ素 品質管理システム フィラーアタック フィルタ 不純物 歩留 フラッシュメモリ プリカーサ ペリクル 偏析 ホウ素 ポケットインプラ ホットキャリア劣化 前工程 モールド封止 ラッチアップ 量子ドット 露光 ワイドギャップ半導体 ワイヤボンド |
450mmウェハ |
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ウェハ径が大きくなると取れるチップ数が増える。現在生産中の最大径は300mmで、次世代は450mmにしたいと言う計画がある。 |
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AFM(Atomic Force Microscope) |
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原子と原子の間には、その間隔に応じて斥力または引力が働くので、その値が一定になるようにカンチレバーを走査して試料の表面の原子レベルの凹凸を見る顕微鏡。 |
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ASIC(Application Specific Integrated Circuit) |
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特定用途向けICの事。 |
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ASSP(Application Specific Standard Product) |
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特定用途であるが、特定顧客でなく、標準的に使えるIC。 |
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BBレシオ |
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出荷額(billing)に対する受注額(booking)の割合のことで、半導体業界の受給指標としてよく使われる。1を越えると受注が増えたことになる。 |
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BGA(Ball Grid Array) |
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ケージの底面に、はんだ材等のボール状の外部端子を格子状に配置した表面実装型パッケージの総称。 |
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BiCMOS(Bipolar Complementary MOS IC) |
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バイポーラトランジスタとCMOSが1チップに内蔵されているIC |
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BIST(Built in Self Test) |
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ビストと読む。テスト回路をLSI 内部に組みこんでおき、内部回路をテストする手法。 |
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CCD(Charge Coupled Device) |
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電荷転送デバイスで、主としてイメージャー(撮像素子)として使われる。各画素で発生した電荷を順にCCD転送して出力する |
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CMOS(Complementary MOS) |
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NチャンネルMOSFETとPチャンネルMOSFETで構成された回路。 |
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CMOS LSI |
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CMOSで構成されたLSI。消費電力が小さく高速動作が出来る。また電源電圧を低く出来る。現在使用されているICは、ほとんど全てCMOS LSIである。 |
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ConFab |
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2005年に発足し、半導体の製造関連メーカーのトップが集まる会議として発展している。年1回アメリカで開催されている |
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CSP(Chip Size Package あるいは Chip Scale Package) |
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収納されたICチップの外形と同じ、またはほぼ同じ外形寸法のパッケージ。 |
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CVD(Chemical Vapor Deposition) |
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形成したい薄膜の構成元素を含むガスをウェハ近傍に流し、化学反応を介してウェハ上に薄膜を形成する。 |
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CZ法 |
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発明者Czochralskiの由来。溶融状態のシリコンに種結晶を接触させ、ゆっくり回転させながら引き上げる単結晶成長方法。 |
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CMOS LSI |
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CMOSで構成されたLSI。消費電力が小さく高速動作が出来る。また電源電圧を低く出来る。現在使用されているICは、ほとんど全てCMOS LSIである。 |
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ConFab |
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2005年に発足し、半導体の製造関連メーカーのトップが集まる会議として発展している。年1回アメリカで開催されている |
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CSP(Chip Size Package あるいは Chip Scale Package) |
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収納されたICチップの外形と同じ、またはほぼ同じ外形寸法のパッケージ。 |
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CVD(Chemical Vapor Deposition) |
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形成したい薄膜の構成元素を含むガスをウェハ近傍に流し、化学反応を介してウェハ上に薄膜を形成する。 |
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CZ法 |
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発明者Czochralskiの由来。溶融状態のシリコンに種結晶を接触させ、ゆっくり回転させながら引き上げる単結晶成長方法。 |
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DFM(Design For Manufacturing) |
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製造プロセスマージンを考慮した設計と製造を最適化する手法。 |
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DFT(Design for Testability) |
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テストが容易に出来るように設計に工夫を加えること。 |
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DRAM(Dynamic Random Access Memory) |
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ディー・ラムと読む。電荷を蓄えるキャパシタとスイッチ用トランジスタでビットを構成するメモリ。キャパシタに蓄えた電荷が放電する前に再書き込みを行う必要がある。(この操作をリフレッシュと呼ぶ。) |
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DSP(Digital Signal Processor) |
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デジタル信号処理に特化したプロセッサ。 |
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ES(Engineering Sample) |
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半導体チップの量産開始前に設計者に提出する評価用サンプルのこと。 |
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EUV(Extremely Ultra Violet) |
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通常13.5nmの波長の紫外光を用いたステッパで、20nm以下の微細化photolithography技術、或いはその光源。 |
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Extension |
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MOSのソース/ドレインから張り出した部分で、非常に浅い接合の部分。ショートチャンネル効果を減らすための構造。 |
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FinFET(Fin Field Effect Semiconductor) |
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棒状のシリコン結晶の3面にゲートを設けたMOSトランジスタ。Tri-Gateとも呼ばれる。ショートチャンネル効果がほとんど無視でき、駆動電流が大きくなるので、LSIの微細化には最適な構造である。 |
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FPGA(Field Programmable Gate Array) |
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ユーザが自分の設計を自分の手元で何度でも書き込めることが出来るLSI。 |
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FZ法(Floating Zone) |
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不純物の多い多結晶シリコンのインゴットを部分的に溶融しながら純度を高める単結晶精製方法。 |
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G450C(Global 450 Consortium) |
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ウェハ径450mm化を推進する団体で、CNSE(Collage of Nanoscale Science and Engineering)内にあり、450mm検討用のクリーンルームを建設中である。 |
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Gate Stack |
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MOSのゲートはポリシリコンから金属に代わり、酸化膜も各種の材料が用いられる。これらを総称してGate Stackと呼んでいる。 |
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HDL(Hardware Description Language) |
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デジタル論理回路の設計を行うためのハードウェア記述言語。 |
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HKMG(High-k Metal Gate) |
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CMOS LSIの微細化が進むと、ゲート酸化膜の厚さがトンネル電流が流れる程薄くなり、これを防ぐため誘電率の大きい膜(High-kと呼ぶ)が必要になった。ゲート材料としてポリシリコンを用いると酸化膜近傍に空乏層が出来て実質的なMOS容量が下がり大きな駆動電流が得られないので、ポリシリコンに代わって金属が用いられる。 |
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IDM(Integrated Device Manufacturer) |
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商品企画、設計、製造、販売の全てを1社で行う垂直統合型LSI製造メーカのこと。 |
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IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor) |
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パワーデバイスの一種。大電力スイッチングに適する。MOSの表面構造とバルクのbipolar構造を持つbipolar transistor。 |
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IGZO(Indium-Gallium-Zinc-Oxide) |
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In、Ga、Znの酸化物から構成される半導体で、アモーファス・シリコンより遥かに電子移動度が高くできるようになり、液晶、有機ELなどのディスプレー用のFETとして注目されている。 |
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IMEC(Interuniversity Microelectronics Center) |
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1984年設立のベルギーに本拠を持つマイクロエレクトロニクスの研究機関。近年、多くの企業が共同研究に参画し、世界的なエレクトロニクスの研究機関となっている。 |
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IPA |
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イソプロピルアルコール、IPA乾燥を参照。 |
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IPA乾燥 |
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IPAの蒸気浴による乾燥方式で、洗浄の最終工程としてウェハ上に水滴が残らないように乾燥するために用いられる。ウォータマークを参照。 |
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IPプロバイダ |
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IPとはIntellectual Propertyの略で設計資産のこと。IPプロバイダはその供給者のこと。 |
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ISSCC(International Solid-State Circuits Conference) |
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国際固体素子回路会議。半導体のオリンピックと言われるレベルの高い学会で、通常2月に米国で開催される。 |
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ITRI(Industrial Technology Research Institute of Taiwan R.O.C) |
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台湾の半官半民の工業技術研究所で、多くの研究成果を民間に移譲して台湾のエレクトロニクス発展に寄与している。 |
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JASVA(Japan Semiconductor Ventures Association) |
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社団法人日本半導体ベンチャー協会。 |
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JEITA(Japan Electronics and Information Technology Industries Association) |
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社団法人電子情報技術産業協会。 |
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KAIST(Korea Advanced Institute of Science and Technology) |
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韓国における科学技術研究の中心となっている国立大学で、半導体分野でも優れた研究成果を挙げている。 |
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LED(Light Emitting Diode) |
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発光ダイオードの事。GaNなどの化合物半導体のPN接合で、電子と正孔が再結合する時に放出されるエネルギーで発光する。 |
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Mixed Signal LSI |
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デジタル・アナログ混載 LSI のこと。 |
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MOS FET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor) |
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絶縁ゲート型電界効果トランジスタの事。 |
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MRAM(Magnetic Random Access Memory) |
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不揮発性メモリの一種。磁性体の磁場の向きにより抵抗が変化することを利用している。 |
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NMOS |
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NチャンネルMOSFETの事を短縮して言う。P基板に形成する。電荷を運ぶのは電子である。 |
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n型基板 |
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N型不純物(通常はリン・アンチモン又は砒素)をドープしたウェハ。 |
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n型半導体 |
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電荷を運ぶのが電子の半導体。シリコンの場合は、不純物としてリン、アンチモン又は砒素をドープする。 |
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OSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test) |
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LSIの組立と測定を請け負う企業。ウェハ工程の請負いをファウンダリーと呼んでいるが、その後工程を請け負っており、大きな勢力となってきている。 |
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PMOS |
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PチャンネルMOSFETの事を短縮して言う。N基板に形成する。電荷を運ぶのは正孔(ホール)である。 |
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Porous Low-k |
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配線の絶縁物の誘電率を下げるため、多孔質化した膜。kは誘電率のこと。 |
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PRAM(Phase-change Random Access Memory) |
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不揮発性メモリの一種。カルコゲナイトは、加熱により相変化して結晶か無定形かで電気抵抗が変わることを利用している。 |
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p型基板 |
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P型不純物(ボロン)をドープしたウェハ。 |
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p型半導体 |
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電荷を運ぶのが正孔(ホール)の半導体。シリコンの場合は、不純物としてボロンをドープする。 |
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RCA洗浄 |
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米国RCA社で開発されたブラウン管の洗浄方式で、シリコンウェハに応用して、金属・有機物・パーティクル等の異物除去に効果があり、洗浄の基本プロセスとなっている。 |
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RTL(Resister Transfer Level) |
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レジスタとそれで挟まれた組み合わせ回路を記述する記述の仕方。 |
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SEAJ(Semiconductor Equipment Association of Japan) |
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日本半導体製造装置協会。 |
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SELETE(Semiconductor Leading Edge Technologies) |
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(株)半導体先端テクノロジーズ。 |
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SEMI(Semiconductor Equipment and Materials Institute) |
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半導体製造装置・材料協会。 |
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SiP(System in Package) |
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複数個のICチップを一つのパッケージに3次元実装で収納したパッケージの呼称。 |
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SOI(Silicon on Insulator) |
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シリコンウェハの上に薄い酸化膜と薄い単結晶シリコンからなる構造のウェハ。酸化膜により各デバイスを絶縁分離したICで、浮遊容量の減少、高耐圧用途に有利。 |
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SPC(Statistical Process Control) |
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生産装置や生産プロセスの異常を監視する統計的プロセス管理手法。 |
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SRAM(Static Random Access Memory) |
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エスラムと読む。フリップフロップ回路でビットを構成したメモリで、電源を切るとメモリ情報も消えるので揮発性メモリである。 |
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SSIS(Society of Semiconductor Industry Specialists) |
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半導体産業人協会。旧称半導体シニア協会。 |
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STI(Shallow Trench Isolation) |
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ICの近接トランジスタ間の電気的干渉をさけるため絶縁物を埋め込んだ構造。 |
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SUNY-CNSE(State University of New York-Collage of Nanoscale Science and Technology) |
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米ニューヨーク州アルバニーにあるニューヨーク大学ナノスケール理工学部。IBM、インテルを始め、世界の大企業が参画して大きな半導体技術研究機関となっている。 |
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TAT(Turn Around Time) |
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受注から納品までの期間で、複雑なCMOS LSIの場合には3ヶ月以上掛かることがあり、企業における重要な管理指標である。 |
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TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown) |
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半導体の故障メカニズムの一つ。酸化膜経時破壊。酸化膜にかかる電界が通常の動作状態程度の低いものであっても、長時間のうちに、リーク電流の増加や絶縁破壊を起こすもの。絶縁膜中の結晶欠陥やピンホール等が原因している。 |
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TSV(Through Silicon Via) |
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LSIチップの電極取出しをチップ裏面から行う方法。チップ表面から貫通孔を設け、銅などの金属で上下の導通を取り、通常ウェハの厚さを50μm以下に薄くする技術。 |
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Vth(Threshold Voltage) |
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MOSが、OFFからONに変わるゲート電圧。 |
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WSTS(World Semiconductor Trade Statistics) |
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日米欧アジアの4地域から選ばれたメンバーが、世界中の主な半導体メーカーから出荷実績の報告を受け、先々の予測を行い発表している。本部は米国カリフォリニアにありオペレーションはドイツ・ブラックミュールにあるNPOである。 |
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アクセプタ |
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P型半導体を作る不純物の事。シリコンでは、ボロンが用いられる。 |
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後工程 |
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完成したウェハを所定の厚さにし、チップに裁断(中間工程)し、そのチップを所望のパッケージに搭載、結線、封止(組立工程)し、電気的測定(測定工程)を行い、半導体デバイスを完成させる工程の総称である。 |
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アライメント |
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Alignment (整列・整合)の意。ステッパの場合、ステージに配置したウェハのX軸、Y軸、傾きを調整し、マスクを特定位置に合わせて露光する。 |
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アルファ線ソフトエラー |
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半導体の故障メカニズムの一つ。結晶中にアルファ線が透過すると、電子・正孔対が発生し、これが本来の電荷量を狂わせて誤動作の原因となるもの。 通常、パッケージ材料に含まれる放射線アイソトープから出てくるが、宇宙から来るアルファ線も問題視されている。 |
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アルミスライド |
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半導体の故障メカニズムの一つ。チップ表面のアルミ配線が、パッケージ樹脂の膨張応力によって変形したり、切断したりしてしまうもの。 |
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移動度 |
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電子や正孔に電界がかけられた時の移動のし易さを示すパラメーター。単位は、cm2/V-sec。 |
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インゴット |
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Ingot:(鋳塊)の意。半導体では高純度に精製された円柱状のシリコン素材を言い、薄くスライスしてシリコンウェハとするのが一般的である。 |
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インターポーザ |
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ICチップと実装基板の間に挟みこんで電気的接続を行うために用いる小型配線基板のこと。パッケージの一部。 |
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インプラ |
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Ion Implantation(イオン注入)の意。不純物原子をイオン化し、加速して固体中に注入する事をいう。結晶構造が破壊されるので、Siの場合なら1000℃近くの高温でアニールして再結晶化する必要がある。P型、N型の領域形成やオーム接触状態を得る目的がある。 |
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ウォーターマーク |
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乾燥後にウェハ表面の水滴が原因で発生する微少な円形の模様。低級酸化物に起因し、CMOS LSIなどの欠陥となる。 |
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液浸ステッパ |
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レンズとウェハの間を液体(現在は純水が使用されている)で満たして光学系のNAを上げて解像度を上げたステッパ。水の場合、解像度が1.4倍程度改善される。 |
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エッチング |
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Etching (腐食する)の意。ウェハ上の薄膜に形成されたパターンの不要な薄膜を除去すること。薬液を使うウェットエッチング、ガスを使うドライエッチングがある。 |
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エレクトロマイグレーション |
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半導体の故障メカニズムの一つ。アルミ配線中の電流で、電子がアルミ原子に衝突し、そのエネルギーによりアルミ原子が動いて長年のうちにボイド(空洞)ができ、断線不良になる現象。 |
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化合物半導体 |
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2種以上の元素から構成される半導体。周期律表のⅢ-Ⅴ族が多く用いられ(GaNなど)、Ⅱ-Ⅵ族(ZnO)、Ⅳ-Ⅳ族(SiC)などもある。 |
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価電子帯 |
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半導体や絶縁体において、電子に依って満たされたエネルギー帯。 |
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禁止帯 |
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結晶のエネルギー帯において、電子の存在出来ないエネルギー帯。伝導帯と価電子帯の間にある。 |
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組立工程 |
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完成した半導体チップを、所望のパッケージ部材を用い搭載、結線、封止してパッケージ化する工程。 |
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クラック |
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裂け目、割れ目の意。機械的、熱的ストレスにより発生する現象で、半導体ではパッケージクラックとして致命的ダメージを招く事が多い。 |
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グラフェン(Graphene) |
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炭素原子が六角形の蜂の巣状に並んだ1枚のシートで、電子と正孔の移動度は15000cm/Vsの高い値と言われ、高性能なトランジスタ材料として期待されている。 |
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クリーンルーム |
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空気中に浮遊する微粒子や微生物粒子、温度や湿度が必要レベルに管理された超清浄空間。 |
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形式的論理検証 |
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グラフ理論などの数学的手法を用いて論理の一致を検証する手法。 |
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ゲート |
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電界効果トランジスタ(FET)の電流を制御する電極。シリコン上には低抵抗ポリシリコンが使われてきた。最近は金属ゲートとして更に抵抗率の低い材料が使われるようになった。 |
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結晶軸 |
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結晶の方位の事。シリコンでは、一般にはMOS系が(100)、バイポーラ系は(111)が採用される。 |
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検証 |
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設計した回路の正否を、機能とタイミングの 2つの側面から確認すること。 |
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再結合 |
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自由電子と正孔が結合する事。その時、半導体の種類によって光や熱を出す。 |
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酸化膜 |
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半導体デバイスにおいてゲート絶縁膜、保護膜として使われる薄膜で高温雰囲気下での熱酸化や化学的気相成長法(CVD)で形成される。 |
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システムLSI |
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演算機能、記憶機能、等々、様々な機能を集積したLSI |
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出荷検査 |
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半導体の出荷直前に行われる検査。 |
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純水 |
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一般の水に物理的、化学的処理を施して不純物を除去した比電気抵抗1~18MΩ・cm程度の純度の高い水で半導体プロセスの洗浄に多用される。超純水は、室温で18.24MΩ・cmである。 |
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シリコン |
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原子番号が14の原子。現在のLSIでは主流の半導体材料である。結晶形ではシリコンの原子同士が共有結合をしている。元素記号はSi。 |
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信頼性試験 |
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半導体の信頼性を確認するための試験。 |
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真理値表 |
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論理回路の動作を記述する方式の一つで、入力の全ての組み合わせに対しての出力の値を表にしたもの。 |
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ステッパ |
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フォトレジストで微細なパターンを描くための露光装置。マスク像を1/4に縮小してステップ・アンド・リピートで焼き付ける。 |
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ステルスダイシング |
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レーザをワーク(シリコンウェハ等)内部に集光させ内部に改質層を形成して割れ易くし、テープエキスパンド(延伸)等にてチップ分割するダイシング法。 |
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ストレスマイグレーション |
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半導体の故障メカニズムの一つ。金属配線には熱に起因した応力が働いている。この応力が限界値を超えると、金属原子が結晶粒界を通じて移動し始め、欠陥が局所的に集中する箇所が発生し、断線不良に至るもの。 |
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スピントロニクス素子 |
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強磁性体/絶縁体/強磁性体の構造で、電子が帯びている磁気スピンにより2枚の強磁性体の磁場の向きを平行か反平行にして絶縁体(主にMgOが用いられる)の抵抗値を変化させる不揮発性メモリ。トンネル磁気効果(TMR)としてHDDには用いられているが、半導体メモリにも応用し、今後大々的な実用化が期待されている。 |
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正孔 |
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価電子帯において電子が不足している状態で、正の電荷を持った粒子と考え、これを正孔(ホール)と言う。 |
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静電破壊 |
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半導体の故障メカニズムの一つ。外来の静電気のエネルギーにより、酸化膜や接合が破壊されるもの。 |
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成膜 |
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絶縁膜や配線用金属膜等の薄膜を化学的、物理的方法により形成すること。 |
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絶縁体 |
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電気を殆ど通さない固体。半導体チップでは、シリコン酸化膜(SiO2)、シリコン窒化膜(SiN)や配線にはBPSG(ホウ素リンガラス)などがよく使われる。 |
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洗浄 |
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ウェハ表面に付着した異物を除去するための処理をいい、薬液や純水を用いるウェット洗浄で、RCA洗浄が多く用いられている。各種のドライ洗浄も検討されている。 |
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ソース |
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水源の意。電界効果トランジスタ(FET)において、基準になる電極。荷電粒子(電子、正孔)がチャンネルに流れ出るところ。他にゲート電極、ドレイン電極がある。 |
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ダイシング |
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ウェハー上に形成された半導体集積回路を、個々の寸法に合わせて1個1個のチップに切断、分離すること。 |
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ダイボンド |
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ICチップをパッケージに収納するため、パッケージの所定の位置に搭載、固着すること。マウントとも云う。 |
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タイミングチャート |
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回路動作を時間軸方向の変化を追って表現した図。 |
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単結晶 |
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原子が非常に規則正しく並んだ固体。 |
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超純水 |
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含有不純物を極限まで除去した極めて純度の高い水で、電気抵抗率15MΩ・cm以上を超純水と称している場合が多いが、最高純度の水は18.24MΩ・cm(at25℃)である。 |
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テスト |
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半導体の工程中の要所要所で、製品の合格、不合格を判定する検査。 |
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伝導帯 |
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バンドギャップ(禁止帯)のある固体において、バンドギャップの直上にある空のエネルギー帯。 |
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導体 |
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電気が非常に流れ易い固体。金属は代表的な導体である。 |
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ドーピング剤 |
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P型、N型の導電性を持たせるためにウェハに導入する物質(不純物)をいう。リン(P)、ヒ素(As)、ボロン(B)が代表的である。 |
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ドナー |
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N型半導体を作る不純物の事。シリコンでは、リン、砒素、又はアンチモンが用いられる。 |
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ドレイン |
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排水口が語源。電界効果トランジスタ(FET)において、電荷が外部に流れ出る電極。他にソース電極、ゲート電極がある。 |
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トレンチ |
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溝のこと。LSIの工程では、トランジスタ間の漏れ電流を防ぐシャロートレンチアイソレーション、銅配線のトレンチ、DRAMキャパシタ用のトレンチなどがある。 |
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トンネル電流 |
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量子力学の波動関数によると、電子は高いエネルギー障壁があっても反対側にある確率で沁み出してしまう。微細化MOSの薄いゲート酸化膜をリークする電流はトンネル電流であり、NANDフラッシュ・メモリーのフローティング・ゲートからの電子の引き抜きは、この現象を利用している。 |
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ナノインプリント |
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基板表面に塗布した樹脂に、モールド型を押し付けて微細なパターンを作る技術。 |
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バスタブカーブ |
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故障率の時間的変化の典型を表したグラフ。半導体などの電子デバイスの故障率は、初期には故障率が高いところから低いところに減少し、次に一定の低い故障率を示す期間になり、最後に故障率が増加して行く。この変化の形を表すとバスタブ(西洋式風呂桶)を横から見た形になるので、この名称で呼ばれている。 |
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バックグラインド |
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後工程でパッケージにICチップを収納するのに適した厚さまで、ウェハの裏面を研削し薄くすること。 |
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パッケージ |
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ICチップを収納するための容器で、外囲器とも云う。 |
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半導体 |
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導体と絶縁体との中間の抵抗率を示す固体で、伝導帯、禁制帯のエネルギーバンド構造を持つ。抵抗率が、含有不純物、周囲温度により大きく影響されるのが特長、種々のデバイスが作られる。 |
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ヒ素 |
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原子番号が33の5族原子。シリコン結晶に入れるとN型半導体となり、電荷キャリアとして電子を発生する。シリコン中で拡散速度がリンに比べて極めて遅いためにソース、ドレインの浅い拡散層に用いられる。 |
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品質管理システム |
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顧客満足を伴う製品の経済的生産に向け、統計的手法を用いて継続的改善を実現する手法。 |
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フィラーアタック |
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半導体の故障メカニズムの一つ。パッケージ封止樹脂中のフィラー(充填材)がチップ表面に損傷を与えるもの。 |
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フィルタ |
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半導体プロセスで使用される水やガス中に含まれる異物の除去のために用いられる濾過部品。クリーンルームのクリーン度維持の為のHEPAやULPAフィルタが設置される。 回路用語では、特定の周波数の信号のみを通す回路をフィルタと言う。 |
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不純物 |
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半導体結晶に加える他の原子。N型又はP型半導体を作る。又、含有が好ましく無い原子を言う事もある。 |
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歩留 |
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投入数(N)に対する合格数(G)の割合に100を乗じて表現する数値で、最も重要な経営指標。 |
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フラッシュメモリ |
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電源を切っても記憶内容が保持される不揮発性メモリで、USB等に使われている。NANDフラッシュが代表的なデバイスで、膨大な数量が生産されている。大量のデータをシリコンの小面積に集積できる。また瞬時に大量の記憶を消すことが出来るためにフラッシュと呼ばれる。 |
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プリカーサ |
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反応前駆体のことで、反応によって別の化合物を生成する前の物質のことをいう。半導体分野ではCVD(ALDも含む)やエピによる結晶薄膜層成長に用いられる「有機金属材料:例えばTMGa」のことをいう。 |
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ぺリクル |
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ステッパに用いるマスクのパターン面から少し離れたところに貼り付けた薄い樹脂膜。ダストが付着してもウェハ上にはダスト像が結像しない。 |
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偏析 |
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金属や合金が凝固する際に固体化した部分と溶融状態の部分(界面)で不純物や成分元素が異なる現象。シリコンインゴットではBで20~30%、P, Asでは70%程度が使用できないレベル。 |
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ホウ素 |
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周期律表で3族の原子。シリコンに入れるとP型半導体になる。この場合、ドナー(Donor)と呼ばれる。元素記号はB。 |
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ポケットインプラ |
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Pocket implantationのこと。Short channel効果を防ぐためにソース、ドレインの45度斜め方向から不純物を少し深くイオン注入すること。NMOSの場合はB+を、PMOSではAs+を用いる。チャンネル部には直接注入されない。 |
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ホットキャリア劣化 |
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半導体の故障メカニズムの一つ。電子や正孔が強電界からエネルギーを受け、シリコンのband gap energyを超えるエネルギーを持つようになったものをhot carrierという。Gate SiO2中にこのhot carrierが突入するには更に高いエネルギーが必要であるとされる(3.2eV)。SiO2中に突入した電子はSiO2界面を乱し、トランジスタを劣化させる。 |
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前工程 |
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シリコンウェハにトランジスタ素子形成(FEOL)やメタル配線形成(BEOL)を作りこむ一連の工程。半導体デバイスの高機能化に伴い工程数は増加傾向にある。 |
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モールド封止 |
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ICチップや金線を外部からの応力、湿気や汚染物質から守るため、樹脂を用いてカプセリングすること。 |
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ラッチアップ |
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半導体の故障メカニズムの一つ。CMOS 内部の寄生トランジスタがサイリスタ回路を構成し、外来サージなどによって ON 状態となり、大電流を流し続けてしまうもの。 |
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量子ドット |
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半導体結晶中に、数nm~20nm程度の大きさの規則正しく並んだ粒状構造を作ると、電子はその粒状構造に閉じ込められ離散化されたエネルギー状態密度となり、あたかも自然界に存在しない物質を作成したような性質となる。太陽光発電など光デバイスへの利用が期待されている。 |
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露光 |
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ウェハ上に塗布したフォトレジストにマスクパターンを転写すること。プロセスの微細化に伴い、露光光源は短波長へと移行している。 |
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ワイドギャップ半導体 |
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バンドギャップの大きさがシリコンより大きな半導体。GaAs、SiN、GaN等がある。 |
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ワイヤボンド |
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ICチップの電極とパッケージのリードを金線などの金属細線で機械的強度を保持して電気的に結線すること。 |
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当社では「企業内研修」等の場で、当社が独自に編纂した「半導体用語集」を副読本に用いております。その「半導体用語集」は、ここに掲載した半導体用語辞書の原本に当たるもので、半導体の分野で良く使われる用語を図解をまじえて詳しく説明しています。 |
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